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【Salomon S/LAB history】革新的なハイパフォーマンスプロダクトレーベル

既成概念にとらわれない画期的なプロダクト

サーキットを走るレーシングカーは一般人が乗れるものではないし、もちろん販売もしていません。しかし、どんなプライスタグが付くかをひとまず置いておけば、買えるものなら買ってみたいと妄想する人も少なくないでしょう。

一方、電気自動車や自動運転、はたまた、将来はタイヤすら無くなって、自動車はドローンと融合するかもしれません。未来にどんな夢のようなプロダクトが現れるかを想像するとわくわくします。

ギアを使用するあらゆるスポーツにも同じことが言えます。カタログに載らない、いわゆる「選手用」モデルを使用するのは永遠の憧れであり、常識を覆すような画期的なギアの登場も我々は心待ちにしているのです。

Salomon(サロモン)の「S/LAB(エスラボ)」はそんな革新的なプロダクトを送り出すプロダクトレーベルです。「S/LAB」が初めて登場したのはSalomonがトレイルランニングのプロダクトを作り出す前の話。ブランドのルーツでもあるスキーで、ワールドカップを戦うための選手用のギアを市場に送り出しました。

見た目は市販品に近いかもしれませんが、選手用モデルの現実は完成することがない作品を作り続けているようなもの。コストも惜しみなく、時には耐久性や快適性を犠牲にしてでもパフォーマンスを優先した商品でした。

本来ならば、選手用で培ったノウハウを活かして、性能、耐久性、快適性、コストをバランスよく組み合わせて市販品を作り出すという順序のはずですが、それをひっくり返したような常識破りの販売方法だったのです。もちろん少数の限定販売ですが。

アネシー・デザイン・センター

「S/LAB」の開発拠点である「アネシー・デザイン・センター」はSalomonの本社があるフランス南東部、アネシーにあります。アルプスにも近い立地のため、アスリートが頻繁に訪れ、デザイナーやエンジニアと密にコミュニケーションすることができます。このため、開発はスピーディーかつスムーズに進められるのです。

スキーで築かれた「S/LAB」の手法は、その後に展開を始めたトレイルランニングギアにも引き継がれていきます。2007年春には「S/LAB XA Pro 3」が、秋冬に「SpeedCross 2 S/LAB」が登場。当時はまだラインナップ化されてはいませんでした。

(左)「S/LAB XA Pro 3」(右)「SpeedCross 2 S/LAB」

2010年には「S/LAB2 XT WINGS」(シューズ)やハニカム構造のプリントでエネルギーロスを抑え、筋肉のパフォーマンスを高めるウェア「EXO S/LAB SHORT TIGHT M」などがリリースされ「S/LAB」はラインナップとして認知されました。

2012年のカタログより。EXO S/LABが生み出したEXO SENSIFITを着るキリアン・ジョルネ。シューズは「XT S-S/LAB 5」

アスリートと共に

「S/LAB」はアスリートとのコミュニケーションから生まれるプロダクト。当時のSalomonアスリートのトップ、キリアン・ジョルネが勝つために作ったシューズが「S/LAB SENSE」でした。このシューズをベースに一般モデルに落とし込んだのが「SENSE MANTRA」。後に「SENSE PRO」となりました。「SENSE」シリーズは「S/LAB」の流れをくむ一般モデルなのです。

(左)「S/LAB SENSE」(右)「SENSE MANTRA」

また、「S/LAB」はマウンテニアリングのギアも開発。俊敏さを求める山岳のプロフェッショナルたちの登攀やクライミング、そして氷と雪のセクションにも対応する「S/LAB X ALP CARBON GORE-TEX®」を発売。バックパック「S/LAB PEAK 20」ではベストタイプのフロントを採用するなど、新しい流れを作り出しました。

(左)「S/LAB X ALP CARBON GORE-TEX®」(右)「S/LAB PEAK 20」

そして、2017年にキリアンが1週間に2度もエベレストの単独無酸素登頂を成功させた際もアネシー・デザインセンターからプロダクトが供給されました。

もう一人のトップアスリート、フランソワ・デンヌは、キリアンと比べると大柄なため、ウルトラトレイルで勝つために、もう少ししっかりしたクッションとプロテクションがあるシューズを欲していました。そこで新たに開発したのが可動式のSkin Guard Sensifitパネルを搭載した「S/LAB ULTRA」です。そして、翌年には一般モデルの「ULTRA PRO」を発売。そう、「PRO」がつくモデルもまた、「S/LAB」の系譜なのです。「S/LAB」は最先端のプロダクトを作り出すと共に、常にそのDNAをSalomon全体に浸透させているのです。

(左)「S/LAB ULTRA」(右)「ULTRA PRO」

Looking back on history of Salomon

私は2010年まで実業団陸上選手として活動したいたのですが、引退してトレイルランニングを始めようとした時、Salomonとのご縁があって、それ以来使用させてもらっています、S/LABのプロダクトも、その頃が出始めでした。私が初めて使用したのは「S/LAB 2 XT WINGS」。一般モデルと比較すると軽量だったのですが、陸上競技から入ってきた私にとっては、「もっと薄くて軽いシューズがあってもいいな」と思っていました。そうしたら、2014年には思い描いていた理想的なシューズ「S/LAB SENSE」が登場したのです。

今までのトレイルランニングシューズとも違うし、ロードランニングシューズとも違う。とにかく前に進むシューズで、衝撃を受けたのを覚えています。

今でこそフォアフットという言葉がさかんに使われるようになりましたけど、当時はロードランニングシューズでも本当にフォアフット着地に特化したコンセプトのシューズはなかったんですよね。だけど、「S/LAB SENSE」はフォアフットで走ると、ぐんぐん進むシューズだったんです。まさに最先端でした。その後「S/LAB SENSE」は進化を続けソフトグラウンド仕様を追加したり、ゲイター一体型でソックスのようにフィットするように進化したりと、アスリートが求めている通りに進化しているように思います。

近年でいえば「S/LAB PULSAR」も凄いです。きちんと踏んであげるとピョンと跳ねていくような推進力は、アスリートの誰もが求めていた性能ではないでしょうか。ただ、日本のトレイルではもう少し深いラグがあるといいな、と思っていたら2022年はきっちりとソフトグラウンド仕様をリリースしてくれる。
「S/LAB 」は本当にいつもワクワクさせてくれるレーベルなんです!

小出徹 スカイランナー。1981年8月19日長野県飯山市出身。幼少の頃はクロスカントリースキーを手放さない雪国少年。陸上の名門・佐久長聖高校、東海大学で中長距離選手として活躍。高校2年時に全国高校駅伝、大学4年時に大学3大駅伝(出雲駅伝・全日本駅伝・箱根駅伝)に出場。実業団ランナーとして活動し27歳の時に現役を引退。その後スノーシューイングレースの国内大会優勝を経て、トレイルランレースに参戦。2014年からはスカイランニングにて世界に挑戦。トレイルランニングやスノーシューなど普及活動にも力を入れている。

 

2022 NEW MODEL

2021年、「S/LAB」から新たなプロダクトがリリースされました。ロードシューズの様なトレイルランニングシューズというコンセプトの「S/LAB PULSAR」です。「S/LAB SENSE」のアグレッシブさと「S/LAB ULTRA」クッションを融合して、さらに進化させたような新しいライド感はSalomonのフットウェアの歴史の中で一つの集大成とも言える革新性と完成度を誇ります。

2022年にはソフトグラウンド仕様の「S/LAB PULSAR SG」、さらには、そのコンセプトを継承した一般モデルも登場し、「PULSAR」はシリーズ化していきます。「S/LAB」は新しい世代の幕を開け続けていくのです。

S/LAB PULSAR SOFT GROUND
・価格:¥25,300(税込)
・サイズ:22.5-30.5、31、32cm
・カラー:1色
・重量:199g
・ラグ深さ:4,5mm
・かかと部高さ:27.5mm
・前足部高さ:21.5mm
・ドロップ:6mm

■商品レビューはこちら↓↓↓

【Review】Salomon 「S/LAB PULSAR SOFT GROUND(エスラボ パルサー ソフトグラウンド)」

Salomon 75th Special Contents

【Salomon SPEEDCROSS history】生き続けるのは、山岳レースの限界を超えるためのDNA

【Salomon shoes history】常に革新的なシューズを送り出し、時代をリードし続けるトップブランド

【Salomon back pack history】トレイルランニングシーンを変えたベストパック

 

■Salomon:https://salomon.jp/
■explore Salomon:https://explore.salomon.jp/

 

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